子供にうるさく言ってしまたら考えること
いつもは楽しく話すことが出来るのに「勉強のことになると、ついうるさく言ってしまう」
このような方がたくさんいます。
「子供には自分のように苦労してほしくない」「良い成績をとってほしい」
という理由だと思いますが、もう一度見つめ直したり考え直したりしても悪くはないと思います。
「家には家のしつけの仕方がある」
そうだと思います。でも子供には子供の勉強の仕方があります。
そのやり方でうまくいかなかったのは原因があります。
評価されないと言って子供に怒るのは間違っています。
評価してほしいのなら間違った考えを改めなければなりません。
子供は親を見て育ってきた
子供は親を手本として言葉を覚えてきたはずです。
ほとんどの方が同じおかずを食べて身体が成長したはずです。
食べ方しぐさ、話し方口癖、親が手本であり正解であったのだと思います。
しかし学校が始まるとテストの点数ぐらい急に責められてしまいます。
言われた方は最初はきっと戸惑ったはずです。
やさしく自分の味方をしてきてくれていたのに見たことがない顔をされて怒られて。
きっと、裏切られたと感じたはずです。
勉強は自分を苦しめるものだと考える
楽しんでいるときに急に怒られると精神的な病気になります。
家が一番落ち着く場所だと思っていたのに学校の勉強とテストが始まってから、
いつも顔色をうかがうようになってしまいます。
緊張して親の帰宅を警戒します。食事のときにも気を使うようになってしまいます。
それらが喘息や自律神経の病気の原因であることが多いです。
親のことが好きなので、勉強の方が苦しめていると思い始めます。
本来は勉強は子供を成長させる物なのに親の態度によって、
子供を弱らせるものになってしまっています。
子供を利用してはいないか考える
「自分が勉強は苦手だったから子供にはできるようになってほしい」と考えます。
でも子供は親に似ています。
遺伝子もほとんど同じで成長過程も栄養も同じものが多いから似てしまいます。
怠けているところも、うそをついた時もいつも接しているので似てしまいます。
それなのに勉強だけは自分と違って出来るようになれというのは、
耳で口笛を吹けと言っているようなものです。
それを「なんでできないんだ」と言われれば、「自分はできるのか」ということが頭の中の大部分を占めてしまって受け入れることをしません。
子供は親が好き
それでも子供は親が好きです。
好きな人に言われたことがよけい悲しいのです。嫌われたと感じてさみしいのです。
それでも勉強が出来るようになってほしいなら、「かたきをとってくれ」と頭を下げるしかありません。
「自分が出来なかったから替わりに出来るようになってください」と言ってください。
その言い方が出来ないのは、親が子供より下だと思われるのが怖いからではないでしょうか。
子供のことを考える前に自分のことを考えてしまっている証拠です。
自分の替わりに良い成績をとらせようとしてはいないか?
テストが返ってきて怒ってしまったら、
子供に良い点を取らせて、優越感を味わおうとしていないか考えてください。
馬を強くひっぱたいたら速く走ります。しかし次はもっと強くたたいてしまいます。
叩いたほうは痛みはなく、馬の背中に乗ってスピードによる風を気持ちよく感じます。
馬の努力を代わりに味わっています。でも馬は辛いはずです。
自分が子供のころ味わえなかった優越感を子供を利用して味わっていないかを考えてください。
「塾に行かせて金を出しているから」「あのとき勉強しろと怒ったから成績が上がたんだ」
おいしさだけを盗んではいないか考えてください。
怒りのすり替えは気づかれている
ついカッとなり怒鳴って怒り続けると疲れます。
落ち込んでいる自分の子供の姿を見てかわいそうになり冷静さを取り戻します。
冷静になってから「お前のために怒っているんだよ」
こんなことを言っていませんか。
子供は親のずるさに気づいています。うるさいから指摘をしないだけです。
悪い方に距離が離れていきます。
「さっきは大きい声を出してごめんね」その一言で子供は許してくれます。
どうしてもそれが出来ないという人は親が上だという間違った考えが根付いています。
自分が子供のときに親にそうされてきたことが原因です。
先祖代々親が子供を苦しめる家系になっています。
進化してどんどん丈夫になっていくはずですが、勉強への対応が阻んでいます。
怒ってもテストの点は上がらない
テストが返ってきて悪い点数で怒る親がたくさんいます。
嫌みを言って怒れば5点上がるというルールはありません。
上がるのは血圧です。
それに子供の相づちのテクニックも上がります。
「はい。」「はい。」「もうすぐこの人の話が終わりそうだ。」
「もう少しの我慢だ。」
聞いているふりをしています。話の内容がわからなくても、
ちょうどいいところで、うなずけるようになっています。
怒っている親をなだめるように首を上下に振っています。
子供は耳をふさぐようになる
怒ってばかりいると子供は耳をふさぐようになります。
両手を使ってふさぎたいはずですが、そうするとまた怒られるので、
手を使わずにふさげるようになります。
自分の不利益な話だと判断すると耳をふさいでしまいます。
楽しい話や儲け話以外は聞かなくなってしまいます。
「難しい勉強は自分を苦しめるから聞かないようにしなきゃ」
学校の授業が頭に入らない原因です。
授業がわからなくなってしまうのは学校のせいではなさそうです。
子供の反応で親の行動が見える
いくら説明してもできるようにならない生徒は耳をふさいでいます。
こんな子を見ると「親がいつもうるさく言っているのだな」と考えています。
喘息、過呼吸の子供を見ても同じように考えます。
目をキョロキョロさせていたり、うそをつく生徒を見ても同じように考えます。
怒られたくないからうそつく
うそをつくのにも理由があります。
うそをつくことによって得をするからです。
怒られることを避けられてきたからです。
うそをついて責任を他に向けさせることが出来るからです。
それに親もウソをついているから自分だって良いのだと、心を苦しめないようにしています。
だから繰り返します。とっさにうそをつけるようになってしまいます。
『被害を少なくするうそ』もつくようになってしまいます。
うそのテクニックを学んでしまいます。
子供によくなってほしいと願っているのに、
怒り方で良くない結果になってしまいます。
塾に行っても成績が上がりにくいのは
耳をふさいで、うそをつくようになったら
どこの塾に行っても成績は上がりにくくなっています。
直接の原因が子供にないからです。
自分も子供に育ててもらっている
どちらが上という考えは捨てなくてはなりません。
大勢の人を相手に怒るのなら正面からでもいいかもしれませんが、
一人の子を叱るには真横から頭をなでながら叱った方が効果的です。
ダメなところは親に似ています。
大人は自分自身のダメなところも知っていますが、責めることで自分を苦しめたくはありません。
それで同じ悪い部分を持っている子供にきつくいってしまいます。
理由を説明する
とくに最近の子は理由を知りたがります。
なぜそうなるのか、自分でも考えているはずです。
納得するとすごいスピードで進みます。
なんで勉強をしなくてはいけないのかの自分なりの理由を考えてください。
「大人は働いて子供勉強する」これは通用しなくなっています。
きちんと謝る
大人は間違いを恥ずかしものだとしています。
それは間違いを『人よりも劣っている証拠』だと考えるからです。
『間違い』人を責める道具としている人にとっては、間違いを認めることはしたくないはずです。
学校のテストでは間違ったところの方が大切です。
記号問題を当てずっぽうで正解してしまうと、わかっていなくても振り返ろうとしません。
そのまま進むと入試やその先の勉強のつまずく原因になります。
間違いのあら探しをしているネット記事や写真週刊誌を読むような人は自分の方が上だという仮想の優越感で気を紛らわせています。
何もならないことを子供は知っています。だから間違いを認める人の方を認めます。
自信をもって謝って下さい。
手本を見せる
子供は親を手本として大きくなりました。
ところが勉強だと手本がなくなります。
手本であるはずだった人がずるいことを言ったとしたら戸惑います。
カーナビが急にうそをつくようになったら迷子になります。
ごまかさないで一緒に考える
繰り返しますが子供は親に似ています。
勉強でわからない所も似ています。
一緒に考えてあげて分かると教えられるようになります。
子供の方が先にわかったら教われば良いのです。
子供は教えることで復習になります。もっとわかるようになります。
言ってほしいことを言ってあげる
言ってほしくないことは大声で言わなくても心に大きく残ってしまいます。
言ってほしくないことは気づいています。
だからそれは言わないで、言ってほしいことを強調して言ってあげてください。
勉強が楽しくなるきっかけになります。
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